20080703

  1. 2008/07/03 【閃空輝光】3章07

【閃空輝光】3章07

3章:刻まれる紋章、二人が行く道。 7


「え? ちょっと何で?!」

「そうだよ。アルスフィルはボクたちの主戦力で」

 口々に言う。
 言葉は、遠くを見つめる真剣な眼差しに消された。
 何かを見ている。
 私たちには見えない現象か。

「何があったの?」

「魔物を呼ぶ魔方陣。だから、行く!」

 強い言葉。
 一瞬、彼を一人で行かせてはならない気がした。
 心にモヤモヤとしたものが湧き上がる。
 それでも、止める言葉はかけられない。
 こんな眼差しを、知っている。
 だから、

「行って!」

「ああ。止めてくる!」

 アルスフィルに全てを託すしか、選択肢がないのなら。
 その背を押した。
 光が走り、ロングコートが風に舞い、馬が駆けて行く。
 開けた道は、すぐに魔物で塞がれてしまう。
 倒しても、倒しても。
 馬の足を止める。
 一人で行かせてはならない気は、多分この事態を本能で予測していたのだろう。

「…………主戦力、行っちゃったけど?」

「…………結構……最悪に、なったわね」


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